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岡山県備前市に生まれた備前焼は、わが国最古の歴史と原始時代の焼物の技法を、そのまま今日に引き継いでいることを誇りとし、千年の歴史を有する唯一のものであります。
古くは祭器に用いられ、また日用雑器、茶器、置物としていつの時代にも、その実用性と雅味を多くの人々に愛され、はぐくまれて参りました。
備前焼の大きな特徴は、登り窯を用い(登り窯横)、釉薬を全く用いないで焼き上げ、土と炎がそのまま一体となって多彩な変化が現われるところにあります。
よく乾燥された松割木の燃えた灰が、ゴマ粒のように付着したり、それが高温(1200度前後)で溶けて玉だれ状となった胡麻(ゴマ)。
焼成の最後に炭を入れ、その炎がえがき出す棧切り(サンギリ)。
白地又は赤地に赤色又は色調の異なる色線が、たすきをかけた様に交差して現れたものを云い作品に稲ワラを巻きつけ粘土に含まれた鉄分が窯変して出来たものを火襷(ヒダスキ)
、横に寝させて焼くことにより多彩な窯変画ころがし、焼成時に還元が起こり金彩色に発色した炎(ほむら)
炎が通るトンネル(巣穴)の中等で焼いた灰かぶり
ぼた餅の様な道具土の跡で炎が直接当たらないところに丸い緋が出来た牡丹(ぼた)等、自然のおりなす炎の芸術は、見る人をして心を幽玄のかなたにさそうものがあります。
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